K's Magazine

『脳・心理・メンタルヘルス』系。和馬の思考ノートです。一応"カズマガジン"と読みます…(;//̀Д/́/ก)w 読んだ方の思考の参考になれば幸いですପ(⑅ˊᵕˋ⑅)ଓ

17. 学ぶには古過ぎる?? アドラー, ユング, フロイト

タイトルを短くまとめたら、挑発的なタイトルになってしまいましたw(;◔ิд◔ิ)
また、久しぶりの投稿なのに、これ又えらくアンチ系な内容になってしまいました(;◔ิд◔ิ)💦
本を買われた方を批判している訳ではないので、くれぐれもよろしくお願いしますよ~<(_ _)>💦

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【16.03.22: 文構造等、一部修正】








最近書籍でアドラー心理学の本が売れているそうです。確かに書店でもよく目にします。
ですが僕は「もし心理的に役に立てようと思って読むのなら、アドラー心理学 + フロイト,ユングの心理系の本はやめておいた方がいい」と提案します。
*「役に立てる」場合であり、教養として読む、心理学史として読む場合はこの限りではありません🌟ご了承下さいませ<_(_ _)>🌟




なぜか。
それは、科学として・知識としてして古く、あまり役に立たないからです。科学的に、また事実として誤っている事も多く含まれているからです。
そして、誤解を恐れずにいうと、彼らの残した文献等は、臨床経験から得られた仮説や思考体系であり、科学的な「心理学」ではなかったからです。









例えばアドラーを例に見てみましょう。

アルフレッド・アドラー
(Alfred Adler:1870~1937: 医師,精神病理,心理療法を専門とする医師。彼の提唱した理論として個人心理学(individual psychology)が有名。)
[via]WikipediaーAlfred Adler 

[via]Muskingum University



アドラー自身は元々眼科医でしたが、途中からフロイトの誘いもあり、臨床、特に精神病理学・心理療法を専門とする医師になりました。臨床医であったため、彼は患者への治療という実践の中から、様々な療法や思想体系を生み出していったようです。

当時は、近代心理学の主流にもなった「実験心理学**」も芽生えた時期でした。しかし、アドラーは「実験心理学」を学んでおらず、その方法論を採用していませんでした。あくまで患者とのやり取りによる臨床の立場を重視していたました。
**Wilhelm Wundt(ウィルヘルム・ブンド:実験心理学の父、創始者の一人)
ブントと実験心理学の流れ -------「"歴史" ー 4行目~」



ですから今の科学の様に「客観性」においても「厳密性」「再現性」においても、極めて科学的とは言いがたい方法でした。




彼の提唱した心のモデルや見解、また患者とのやりとりから得た洞察は、当時としては非常に画期的だったようです。ですが、同時期くらいに確立された"実験心理学"という研究方法が次第に主流になり、アドラー自身の心のモデル(個人心理学:Individual Psychology)は下火になっていきました。



実験心理学とは、「刺激」と「それに対する被験者の反応の測定」によって、心を解明しようとする立場です。1900年代初頭からブントらによって始められ、主流の研究方法になっていきました。当時始めて心の研究に「測定可能性」「客観性」を取り入れたとして脚光を浴びます。ですが、後に実験心理学も、その方法では心自体を扱っている事にはならないと疑問視する人々がではじめ、徐々にその地位を追われる事になります。そしてそれに取って代わり、1950年代から、心そのものを扱おうとする認知科学が新たに誕生し、研究の主流になっていきました。










 ざっと1900年代の心理学の流れを見ていきました。上記で見てきた通り、アドラーフロイトは、科学において重要な「客観性」や「測定可能性」を満たしていません。彼達の臨床経験から得られた独自の仮説や見解を医師達の間で議論し、仮説を立てていたにすぎません。つまり彼らの主観でしかない、という事です。数値として測定しておらず、また数式で記述しているわけでもありません。ですから、証明のしようがないのです。
さらに、アドラー達が生きていた時代は、神経科学や認知科学が誕生する前の時代の話です。



アドラーの理論については、彼の個人心理学のモデルが検証されたのかは、僕も知りません。ですが、現在の研究にアドラーの名前はて出来ませんし、個人心理学という主題も出てきません。アドラー心理学の研究を引き継いでいる人も現在は恐らくいないでしょう。
なぜでしょうか。それは多くの研究者が彼の考えを支持しておらず、採用していないからです。それにそもそもパラダイム自体が全然違うからです。







アドラーフロイトユングも、「心理学(Psychology)」のまさに萌芽期に生きた方です。確かに彼達は、鋭い洞察力があったのでしょう。また、医者や心理療法家として活躍した事、後の心理学や哲学等の発展に貢献した事は間違いありません。フロイトは「無意識」について深い洞察や見解を提唱され、以後の心理学・心理療法・催眠療法等にも影響を与えました。




僕は、フロイトアドラーユングは大した事がなかった、だから読まなくていいのだ、と言いたい訳では全くありません。彼らは凄かったのでしょうし、現代の科学や研究にも大きく影響を与えています。
  ただ、テクノロジーや科学も大きく発達し、新しい研究方法や成果が発表されている現代に、わざわざ一般読者が古典研究を読む必要性がない、と言いたいのです。役に立てるために心理学系の本を読もうとしているのに、最新の研究成果を読まず、間違いも含まれる古典の心理学を読んでも意味がない、と言いたいのです。フロイト夢分析も、現代の脳科学で間違いであったことがわかっています。





ですから、研究者が古典の学習のために、あるいは一般の読者が心理学史を学ぶために・教養のために読むのなら分かります。ですが、僕たち一般の、実用性を重視する読者が読む必要性はありません。役に立たないからです。時間の無駄になってしまいます。

何を隠そう、僕も実はそれを散々繰り返してきたのです。だから余計に言いたいのです。








最後に。。
少し話は逸れますが、この手の書籍は、出版業界のビジネス戦略の一環だろうと思います。今更アドラーユングをわざわざ日本で出版する意味がありません。最新の研究成果が示された、英語で書かれた心理学や脳科学の一般書で、日本語に翻訳すべき本は沢山あると思うのですが。。( ³ω³ ).。o






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